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ピアノが上達する自宅での練習方法(初級編)
京都府長岡京市にて今田景子ピアノ教室を主宰してます今田景子です。
こんにちは。
コロナ禍で最近の休日はステイホームが主流になりましたね。そんな時こそ、自宅でのピアノ練習で演奏力を上げるチャンスです。
とはいっても、急に練習をしたからといって、すぐにピアノが上達する訳ではありません。やはりピアノはコツコツと毎日の練習が必要になって来ます。
ただ同じ時間を使って練習するのなら、効率良く!早く!上手に弾けるようになった方が良いですよね。
今回は初心者の方向けに、効率の良い練習方法を詳しくお話していきたいと思います。
目次
- ○ 1週間に1回30分練習するなら毎日5分練習した方が良い
- ○ 最初に楽譜をしっかり見て理解する事が大切
- ○ ゆっくり練習は基本
- ○ 口で言いながら練習すると効果大
- ○ メトロノームの有効的な使い方
- ○ 苦手な箇所の部分練習を徹底し苦手を得意に変える
- ○ 自分の演奏を録音して楽譜を見ながら聴いてみる
1週間に1回30分練習するなら毎日5分練習した方が良い
まず基本的なピアノに向かう時間、すなわち練習スタイルですが、同じ時間を使ってもやったりやらなかったりを繰り返すと、あまり意味がありません。練習の積み重ねができないからです。
1週間に1回だけ30分間詰めて練習し、後の6日は何もやらないというよりも、毎日5分でも良いので、コツコツとピアノを練習した方がはるかに良い効果が得られます。
小さいお子様の場合は、おやつの時間の前や学校から帰ってきたらすぐにという風に、ピアノを練習する時間帯を決めると良いでしょう。ピアノの練習を毎日の習慣、日常化するということです。
慣れるまでは少ししんどいかも知れませんが、慣れてしまえば学校に行くのと同じ様な感覚になります。
最初に楽譜をしっかり見て理解する事が大切
では実際に練習内容を順を追って見ていきましょう。
どんな曲かも分からない新しい曲を一から練習する場合ですが、先生に曲を弾いてもらったりYouTubeなどで音源を聴かない方が良いです。それはせっかくの譜読みの勉強ができるチャンスが失われるからです。
ピアノを習うにあたって楽譜が読めるようになるという事はとても大事な事です。ピアノの演奏力がどんなに上がっても楽譜が全く読めなかったら、耳で聴いて弾くのにも限界がありますし、どんどんレベルが上がっても難しい曲にチャレンジできなくなってしまいます。
ですので初心者の頃にしっかりと読譜力を身につけられるように1曲1曲の練習方法が大切です。
先ずピアノの音を出す前に、楽譜をしっかり見て理解する事が大切です。
ではこの「ベートーヴェンのドア」という曲を例に説明していきます。
①右手がト音記号(とおんきごう)
左手がヘ音記号(へおんきごう)
②拍子記号(4分の3拍子)
③曲想(げんきよく)
④強弱記号(フォルテ強く)
この①~④を確認し終わってから、譜読みに入りましょう。
それでは全ての音を口に出して言ってみましょう。その時にト音記号とヘ音記号に注意しましょう。
この曲ですと
ソ ソ ソ ソーファ ソ ソ ソ ファー ミ
ソ ソ ソ ミー レ ド レ ミ レーー
となります。
この曲では
四分音符(しぶおんぷ) 1拍のばす
二分音符(にぶおんぷ) 2拍のばす
付点2分音符(ふてんにぶおんぷ ) 3拍のばす
と3種類の音符が出てきています。音の長さを傍線(ぼうせん)で表してみました。口で言う時に音の長さに注意して言うようにしましょう。
又可能なら口で音を言いながら、音の長さを手拍子で叩くと更に勉強になります。
1拍につき手拍子を1回叩く、2拍なら2回叩く、3拍なら3回叩くといった具合です。
ピアノを弾くにあたって、ここまでの下準備がかなり重要になって来ます。
①~④はどんなレベルの方でも確認してから弾きます。
ゆっくり練習は基本
では実際にピアノを弾いていきましょう。
本来ならば片手ずつの練習から入るのですが、この曲は片手ずつでつながっているので両手のポジションで良いと思います。
ここで気を付けて欲しいのがテンポ(曲を弾く速さ)です。よくありがちなのが、いきなり速いテンポで弾いてしまう事です。これは絶対にやらない方が良いです。
最初は必ずゆっくりからスタートして下さい。これは正確な音、正確なリズム、綺麗な音色で弾けているかを自分自身で確認するためにも必要不可欠です。
速いテンポだと全てがいい加減になってしまい、ごまかし演奏が定着してしまいます。
特にまだ慣れていない曲の練習は、ゆっくり練習が基本になります。目安はノーミスで弾ける速さで練習し、慣れてきたら少しずつテンポを上げていくようにしましょう。
口で言いながら練習すると効果大
では次に色々な練習方法ですが、ピアノを弾きながら口で言うとかなりの効果を発揮します。
①音を言いながらピアノを弾く。
(鍵盤で弾いている音と、口で言っている音があっているか)
②拍を言いながらピアノを弾く。
(この曲では4分の3拍子なので1・2・3と言いながら)
③指番号を言いながら弾く。
(この曲では3 3 3 5-4・・・)
④歌詞を歌いながら弾く。
(この曲には歌詞がついています)
この①~④を全部間違えなくなるまでには、毎日の練習が必要です。
黙って練習していては、自分がどこが苦手分野なのか、何が分かっていないのかを発見しにくく、たまたま弾けてしまっていたのが出来たと勘違いし、出来ていないまま次に進んでしまう事につながってしまいます。
このように自宅での練習ではどんどん声を出し、自分の苦手な所を克服していくようにしましょう。
メトロノームの有効的な使い方
ある程度間違えずに弾けるようになって来たら、次はリズムの正確さとテンポキープです。
最初から最後まで同じテンポ(速さ)で、なおかつ正確なリズムで弾くというのは、なかなか自分では確認しにくいですよね。
よくあるのが自分が弾きやすい得意な箇所は速いテンポで弾き、自分の弾きにくい苦手な箇所に来たら、途端にテンポが遅くなるといったパターンです。
こういう場合は弾きにくい箇所に合わせてテンポを設定しなければいけません。
そんな時に有効的なのがメトロノームに合わせて練習する方法です。
メトロノームに合わせる事により、今まで気付かなかった弾けてない部分や間違ったリズムなども発見する事が出来ます。
メトロノームを日々の練習に取り入れる事によりテンポ感やリズム感がしっかりして来ますので是非取り入れてみて下さい。
ただし譜読みが終わって、ある程度すらすら弾けるようになってからメトロノームは使用して下さい。
次の音が何の音かあやふやな状態でメトロノームをかけても合わせる事が出来ませんので。
苦手な箇所の部分練習を徹底し苦手を得意に変える
どんなに練習を重ねても苦手な箇所は出て来ます。
そんな時は曲の最初から最後の通しの練習ではなく、いつも止まってしまう所、いつも間違えてしまう所だけを取り出して何回も練習するようにしましょう。
そこだけを前に述べた口で言いながらや、リズムを手拍子で叩いてみる、ゆっくり練習など、又再度基本的な最初の練習に戻るという事です。
そうする事により更に力が付き、苦手な箇所が得意な箇所に変わるぐらいまで徹底的に練習をしてみましょう。自信もつきますよ!
自分の演奏を録音して楽譜を見ながら聴いてみる
今の時代はスマートフォンなどで気軽に録音などができるので、是非自分の演奏を録音して聴いてみて下さい。
自分の演奏を第三者になって冷静に聴くというのは、とても大事な事です。
その時に楽譜を見ながらちゃんと弾けてるかをチェックする事により又その後の練習方法にもつながります。
特に強弱が出来ているか、必要な音がちゃんと聴こえてるかなどしっかりチェックしてみて下さい。
その事に気付くという事が何より大事なのです。少し意識を変えるだけでも見違える演奏になります。
たくさん色々述べて来ましたが、いきなり全部は出来なくても少しずつでも日々の練習に取り入れて頂ければ、確実に上手になって来る事が実感でき、音楽を楽しめるようになります。
一人ひとり環境や目的も違うので一概には言えませんが、ピアノが上手になる近道には変わりありません。
毎日少しでも良いのでピアノと向き合う時間を作ってみて下さいね。